世界遺産の昌徳宮(チャントックン)と宗廟(チョンミョ)にはさまれた、この古宮を
昌慶宮(チャンギョングン)といいます。
昌慶宮(チャンギョングン)・・日本人のわたしにはとても言いにくい名前の古宮です。
早口言葉のようなこの古宮、昌慶宮(チャンギョングン)に行ってきました。
昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)が建てられたのは?
朝鮮王朝第4代王・世宗(セジョン)が寿康宮(スガングン)として建立しました。
世宗(セジョン)が、この寿康宮(スガングン)に住まわせたのは、朝第3代王の太宗(テジョン)です。
世宗(セジョン)は、王の座を退いた、太宗(テジョン)のための建物がつくられたのが、始まりです。
その後、第9代王の成宗(ソンジョン)は、この3人のやめに寿康宮(スガングン)跡に昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)を建てます。
昌慶宮(チャンギョングン)に住んだのは誰?
貞熹王后(チョンヒワンフ)
第7代世祖王(セジョ)の正室です。成宗(ソンジョン)にとっては祖母に当たります。
まだ、13歳だった成宗(ソンジョン)を即位させて、韓国で初めて垂簾聴政をして、成宗(ソンジョン)の後ろで国を取り仕切った女性です。
昭恵王后(ソヘワンフ)
昭恵王后(ソヘワンフ)は、第9代王の成宗(ソンジョン)の実の母親で、懿敬世子(ウィギョンセジャ)の正室です。
懿敬世子(ウィギョンセジャ)は、王位につくことがありませんでしたが、懿敬世子(ウィギョンセジャ)の母、貞熹王后(チョンヒワンフ)と一緒に成宗(ソンジョン)が国を治めることを助けました。
安順王后(アンスンワンフ)
第8代王睿宗(イェジョン)の2番目の正室です。
そして、この早くに亡くなってしまう、第8代王睿宗(イェジョン)の母親は、貞熹王后(チョンヒワンフ)です。
昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)は、王の住まいというよりは、王にかかわる女性たちの住まいだったようです。
これだけ見ても貞熹王后(チョンヒワンフ)という女性は頭がよく、自分の血筋を王位につかせ権力を保っていたんだなと感じます。
きっと頭がいい女性だったのでしょう。
この女性たちの力を借りて、朝鮮王朝第9代王の成宗(ソンジョン)は、25年間、王として君臨していました。
昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)の建物は?
弘化門(ホンファムン)
昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)の正門です。
玉川橋(オッチョンギョ)
どの古宮にも川があります。この昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)の橋は玉川橋(オッチャンギョ)といいます。
明政殿(ミョンジョンジョン)
明政門(ミョンジョンムン)
昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)の正殿です。
文政殿(ムンジョンジョン)
昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)の便殿として使われました。
父、李氏朝鮮21代国王、英祖(ヨンジョ)に殺されてしまった李氏朝鮮22代国王、
正祖(チョジョ)の実の父思悼世子(サドセジャ)もここに祀られていました。
崇文堂(スンムンダン)
崇文堂(スンムンダン)は王や臣下たちが学問などをする場所でした。
朝鮮王朝21代王の英祖(ヨンジョ)の文字で崇文堂(スンムンダン)と書かれています。
賓陽門(ピニャンムン)
涵仁亭(ハミンジョン)
科挙の試験に降格した臣下と王がこの場所で会っていました。
歓慶殿(ファンギョンジョン)
王の寝殿として使われていました。
景春殿(キョンチュンジョン)
先王の后様の寝殿として使われていました。産室としても使われていたようで、正祖(チョンジョ)と
憲宗(ホンジョン)が生まれた場所と言われています。
通明殿(トンミョンジョン)
王妃の寝殿として使用されていました。
養和堂(ヤンファダン)
先王の后の寝殿として使われていました。
慈慶殿跡(チャギョンジョント)
この場所は、正祖(チョジョ)が母、恵慶宮洪氏(ヘキョングンホンシ)の為に建てた慈慶殿(チャギョンジョン)がありました。
夫であり、正祖(チョジョ)の実の父で米びつ事件で殺されてしまった思悼世子(サドセジャ)のお墓景慕宮(キョンモグン)を眺めることが出来る場所だったそうです。
今は、何も残っていません。この高台にあったので石碑を写してみました。もう一枚は、ここからの眺めです。
景慕宮(キョンモグン)は、昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)の前にある、ソウル大学病院の中にその跡地があります。
風旗台(プンギデ)
台の上に穴をあけ旗を建てて使いました。旗の方角や速度で気象を図ったといわれています。
成宗胎室碑(ソンジョンデウァンテシッピ)
胎室とは応じのへその緒を安置した場所で、胎室碑は、その内容を記した石碑のことをいいます。
八角七層石塔(パルガチルチュンソッタッ)
朝鮮王朝9代王、成宗(ソンジョン)が、中国の商人から購入したものです。
昌慶宮(チャンギョングン)の中に作った李王家博物館を建てるためのものだったといいます。
春塘池(チュンダンチ)
春塘池(チュンダンチ)は、今は塀で分断されている世界遺産、昌徳宮(チャントックン)の
春塘台(チュンダンデ)とひとつにつながっていたそうです。
大温室(テオンシル)
韓国で初めて作られた西洋式の温室です。
全面ガラス張りの建物に夕日がさしていて、とても素敵でした。
この建物の隣は、塀をはさんで世界遺産の昌徳宮(チャントックン)の後苑(ピウォン)です。
観徳亭(クァントッチョン)
観徳亭(クァントッチョン)は射場として使われていました。
その中に、東屋が残されています。
月覲門(ウォルグンムン)
正祖(チョジョ)が建てた門です。毎月1度この門をくぐり、景慕宮(キョンモグン)に通ったといいます。
この写真は、昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)の中からではなく、トルダムキルに沿って恵化(エファ)
方面に歩いていくとあります。道路を挟んだ向かい側にソウル大学病院が見えています。
昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)を観覧するには?
観覧時間:9:00~21:00
休館日:月曜日
観覧料:大人1000₩・中人500₩・5歳以下と65歳以上は無料
日本語ガイドの情報
コネスト:昌慶宮(チャンギョングン)
昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)アクセス
住所:2−1 Waryong-dong,Jongno-gu, Seoul
ソウル地下鉄4号線恵化(ヘファ)駅4番出口から徒歩
ソウル地下鉄5号線安国(アングク)駅3・4番出口から徒歩
バス亭は昌慶宮(チャンギョングン・창경궁)・ソウル大学病院など
目の前に留まります。